ベクトル解析

2019年度中部大学講義(秋)
火曜 7〜8限 9号館 5階 951
担当:奥島 輝昭


目的

本講義の目的は、
  1. 様々な分野で利用されるベクトル解析を理解し、使えるようになること
にあります。

概要:

本講義では板書による説明の後、適宜例題演習を行います。 教科書は、 立花俊一・山口誠一・田川正賢・勝野恵子・成田清正 著「Advanced ベクトル解析」 です。 講義や例題演習で利用するので、授業時に必ず各自持参すること。

全般的な参考文献:

  1. 戸田盛和 「理工系の数学入門コース ベクトル解析」岩波書店
  2. E. クライツィグ 「技術者のための高等数学 線形代数とベクトル解析」培風館
  3. ベクトル解析の電磁気学への応用は、 ファインマン・レイトン・サンズ 「ファインマン物理学III 電磁気学」岩波書店\\ web版

成績評価

小テストと期末テストの成績に加えて、 宿題や出席状況も考慮して総合的に評価します。 小テストは内容の切りのいいところで実施します。 テスト範囲などは授業中に連絡します。

テスト連絡


内容

  1. ベクトル
  2. ベクトルの内積と外積
  3. ベクトルの微分と積分
    1. ベクトルの微分: \({\bf A}'(t)=\left(A'_1(t) ,A'_2(t) ,A'_3(t) \right) \)
    2. ベクトルの積分: \( \int {\bf A}(t) dt=\left(\int A_1(t) dt,\int A_2(t) dt,\int A_3(t) dt\right) \)
    3. 空間曲線と曲線の長さ
    4. 曲面と曲面の面積

  4. スカラー場とベクトル場
    1. スカラー場の勾配(grad):\(\nabla \phi(x,y,z) \)
    2. ベクトル場の発散(div):\(\nabla \cdot {\bf A}(x,y,z) \)
    3. ベクトル場の回転(rot):\(\nabla \times {\bf A}(x,y,z) \)
    4. grad, div, rotに関する諸公式: rot grad \( \phi(x,y,z)=0 \), div rot \( {\bf A}(x,y,z)=0 \)など

  5. 線積分と面積分
    1. スカラー場の線積分:\(\int_C \phi ds\)
    2. ベクトル場の線積分:\(\int_C {\bf A}\cdot d{\bf r}\)
    3. スカラー場の面積分:\(\iint_S \phi dS\)
    4. ベクトル場の面積分:\(\iint_S {\bf A}\cdot{\bf n} \ dS\quad\) (ここで\(\bf n\)は曲面の法線方向の単位ベクトル)

  6. 積分定理
    1. ガウスの発散定理: \(\iiint_V \mathrm{div} {\bf A}\ dV=\iint_S {\bf A}\cdot{\bf n}\ dS\)
    2. グリーンの定理
    3. ストークスの定理: \(\iint_S \mathrm{rot} {\bf A}\cdot{\bf n}\ dS=\int_C {\bf A}\cdot{\bf r}\)
    4. ヘルムホルツの定理:ベクトル場\({\bf A}(x,y,z)\)は
      \(A=-\mathrm{grad}\phi+\mathrm{rot}{\bf B}\)と、 渦なしベクトル場\(+\)わき出しなしベクトル場に分解できる。

レポート連絡


質問

質問、相談、議論等は、 授業前後の休み時間や、 オフィスアワー (個研9号館2階9229, 金曜日3~4時限)にて 受け付けます。
学修支援室とは、 気軽に個人的に質問をしたり相談できる ところです。 授業日の月曜日から金曜日の午後開講しています。 スケジュール等詳しい内容は こちらで ご確認下さい。

連絡先


件名:"ベクトル解析(学籍番号123456):~について"として下さい。